January 22, 2012
"本件は、金融資産の運用により生じた多額の含み損を、本来はそれを財務諸表に計上すべきであったにもかかわらず、連結対象外の複数のファンドを利用するなどの方法で隠蔽し、純資産の過大計上を長期間にわたり継続したものです。さらに、同社は、企業買収の機会をとらえて、株式の買取代金や仲介者への手数料を過大に支払い、その支払額をファンドに送金して損失を埋めるとともに、財務諸表上は「のれん」の償却等を通じて含み損の解消を図ったものと認められます。これらは、歴代の代表取締役の了知の下で、経理・財務又は経営企画を担当する取締役等が関与し、管理部門の限られた幹部社員の主導によって、数名の社外関係者の協力を受けて巧妙な手法を用いて行われました。その結果、不適切な会計処理が継続し、判明した連結純資産の訂正は、最大で1,235億円にのぼるものとなりました。
一方で、一連の行為は、会社組織としての関与が認められるものの、その発端となった損失の発生やその後の隠蔽行為は、一部の関与者のみによってなされたものでした。また、これらは同社本来の主たる事業部門とは直接的に関係せずに、その事業の経営状況には影響が及ばない形で進められたものであり、不適切な会計処理は、売上高や営業利益には概ね影響していませんでした。
本件虚偽記載の内容については、財務諸表への影響は長期間に及んでいたものの、同社の事業規模を踏まえれば、その利益水準や業績トレンドを継続的に大きく見誤らせるものであったとまではいえず、同社の本業における経営成績を拠り所とした市場の評価を著しく歪めたものであったとまでは認められませんでした。このため、上場廃止が相当であるとする程度まで投資者の投資判断が著しく歪められていたとは認められませんでした。
以上のように、本件虚偽記載の影響の重大性について総合的に勘案すると、上場廃止が相当であるとまでは認められないことから、同社株式について、監理銘柄(審査中)の指定を解除することとします。"

東証 : 上場契約違約金の徴求及び特設注意市場銘柄の指定等について-オリンパス(株)-